金曜日の夜の7時半、突然いつも介護タクシーを利用して頂いている病院から、電話がありました。

とても緊迫した様子で、今日転院して来られたおじいちゃんが、環境が変わり、とっても不安定となり、歩き回っているとの事。　トイレにも10分おきに行くのに、出なくって、もっと不安になっているそうで、昼間は、なんとか、スタッフのみなさんが、頑張って付添ったそうですが、夜中は看護師さんが一人となってしまい、困ってまごころランドに付添の依頼をして来られました。

今が7時半で、11時から朝の5時まで付添ってほしいとの事。

どうしよう、どうしよう・・・私は、まだ、明日スタッフに渡すシフト表が出来ていないし、いつも金曜日は朝までかかって、シフトを作ります。付添ってあげたいけど、朝の5時に終わって家に帰ってから間に合うかな・・・・といろいろ思いを巡らせたものの、とっても困っている様子に、行くしかないと心を決めました。

今日入院したばかりの85歳のおじいちゃんも、今どんなにか不安だろうと思うと、やっぱり、行くしかありません。

それでも、一応井上ヘルパーにも連絡した所、ビールが目の前に来た所と言われ、思わず、「飲まないで！」と言ってしまい、井上ヘルパーが私の代わりに付添ってくれる事になりました。

夜の11時、井上ヘルパーとともに、病院へ行き、利用者さんの状態をお聞きしました。

一日中、ずっと歩き回り、今やっと眠ったとの事・・・朝まで、寝てくれるといいけど、と言う看護師さんの言葉を聞きながら、「たぶん起きるだろうな」と心の中で、思いながら、井上ヘルパーにまかせて、病院を後にしました。

翌日の報告では、2時前から起きて、4時頃まで、トイレも10分おきに行き、歩き回っていたとの事。帰る時には、「今夜も来てもらえるのかな・・・？」と、看護師さんから言われたとの事で、今夜は、私が行かなければと決めていました。

ところが、結局は、転院となってしまいました。

知らないへ所行けば、私達だって、不安になります。動き回るおじいちゃんが悪いわけではない・・・でも、少ないスタッフで出来る事は限られています。

私が日赤の看護師として働いていた頃、重症の患者さんを何人もかかえた中の夜勤で、ナースコールを取ってもすぐ行くことが出来ず、お部屋に行った時には、失禁で、ベッドまで汚れてしまい、情けない表情をされていた患者さんの事を、今も思い出します。ただ、ただ、申し訳なくって・・・

今から思えば、それが介護の世界へと続く、きっかけだったかもしれません。

私達まごころランドのスタッフがどんなに頑張っても出来ない事はあります。でも、出来る限り、困っている人たちの為に、頑張って行きたいと思います。

どんな小さな事でも、相談してみて下さい。なんとか、力になれる方法がないか、一生懸命考えます。

私達まごころランドは、どんなに年をとっても、どんなに重い障害があっても、最後の最後まで、いい人生を生きるためのお手伝いをさせていただきます！